実機レビュー|CHUWI MiniBook X:5万円でもマトモな性能・質感の10インチ小型ノートPC

価格5万円前後
画面サイズ10.5インチ
画面仕様1920×1200 (16:10)
パネル:IPS
重さ928 g (本体のみ)
サイズ約 24 x 17 x 1.7cm
CPUIntel Celeron N5100
メモリ12 GB
ストレージ512 GB

こんな人にオススメ
・10インチの小型ノートPCが欲しい
・小さくてもモッサリ動作は困る!
・日本語キーボードを使いたい
・5万円くらいに抑えたい!

こんな人には微妙かも
USBタイプA端子・HDMI端子は必須
キー間隔が狭いキーボードはNG
・大手メーカー製でないと不安

10インチの非常にコンパクトなノートパソコン「CHUWI MiniBook X」をレビューします。

メモリ12GB搭載ながら5万円前後と、カタログスペック的にはかなり高コスパで、通販レビューも悪くなさそうな印象。

一方で中国メーカーにありがちな「安かろう悪かろう」なPCかも…という不安も抱きつつ購入しました。

3週間ほど使った結果、質感・使い勝手・性能面で大きな不満はありません

ただ、小型のため多少の制約・注意点があるので、レビューをチェックしてみてください。

管理人

全体的に好印象。大手メーカーではあり得ない破壊的コスパ+出来の良さに驚きました…

目次 (タップで移動)

スペック・モデル構成|MiniBook X

製品名MiniBook X
メーカーCHUWI (ツーウェイ)
CPUIntel Celeron N5100 (4コア)
グラフィクスIntel UHD Graphics(CPU内蔵)
メモリ12 GB (LPDDR4X)
ストレージSSD 512 GB
サイズ約244 x 166 x 17mm
重さ928 g
OSWindows 11 Home
メーカー保証1年間
価格5万円前後

CHUWIは「ツーウェイ」と読むみたいです(チュウィって読んでました…)

Amazon/楽天でも扱われており、クーポン等を加味すると実質5万円を切る価格になっていることが多いです。

その他 : 詳細なスペック表

ディスプレイ

画面サイズ10.51インチ
解像度1920×1200
アスペクト比16:10
パネルIPS
光沢/非光沢光沢あり
色域sRGB:89%(実測値)
リフレッシュレート60Hz
画面タッチ対応

キーボード・タッチパッド

キーの数78キー
テンキーなし
キー配列日本語
キーピッチ約17mm
バックライトあり(2段階)

インタフェース(端子類)

USB
Type-A端子
なし
USB
Type-C端子
①充電・画面出力
②充電
その他端子イヤホン端子
光学ドライブなし

通信・Bluetooth

Bluetoothバージョン:5.2
Wi-Fiバージョン:6
有線LANなし
SIM通信なし

電源・バッテリー

バッテリー容量26.6 Whr
駆動時間(メーカー値)8時間
メーカー公称値を引用

その他

内蔵カメラ前面:あり
顔認証に対応:なし
カメラカバー:なし
指紋認証なし
スピーカーあり

MiniBook X:モデルチェンジ前との違い

CHUWI MiniBook Xは2023年3月にモデルチェンジが行われ、スペックが結構変わったようです。

一部通販サイトのレビューでは、モデルチェンジに気づかずに買った方が低評価を付けているようです(気持ちは分かります…)

古い方はもう買えないと思いますが、参考にモデルチェンジ前後で変わった点だけまとめました。

比較項目前モデル2023年モデル
(レビュー対象)
メーカーロゴ位置天板 ディスプレイ下部
画面サイズ10.8インチ10.51インチ
解像度2560×16001920×1200
カメラの位置ディスプレイ内
(パンチホール式)
ディスプレイ上部
スタイラスペン対応非対応
キーボード英語配列日本語配列
Bluetoothバージョン(確認できず)5.2
Wi-Fiバージョン(確認できず)Wi-Fi 6
冷却ファンなし搭載
実勢価格 7万円ほど5万円ほど
CHUWI MiniBook X:モデルチェンジ前後の比較

CPU/メモリ/ストレージはそのままですが、外観・金額も含めてかなり変わってます。

解像度がガクッと下がりましたが問題なし、理由は2つ。

  • 1920×1200でも十分過ぎる高い解像度
  • 高解像度だとバッテリー消費が大きくなる

前モデルの解像度2560×1600は27インチモニターで丁度良いレベルの高精細さです。10インチだと常用できないほど小さい画素ピッチです。

モバイルPCのバッテリー容量は少ないので、オーバースペックな解像度の修正はポジティブに捉えていいでしょう。

管理人

個人的には英語配列も選べると嬉しかった…

無駄に高スペックな解像度の見直し、メーカーロゴが天板から消えてシンプルになる等、嬉しい変更に加えて2万円ほど安くなっているのはスゴイですね。

前モデルを見送った方も、再度検討する余地はありそうです。

外観・サイズをレビュー|MiniBook X

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外観・デザイン

本体カラー スペースグレイ
キーボード取り外し不可(クラムシェル型)
180度フラット可能

外観・質感

まず手に取って感じるコンパクトな筐体に思わずニヤけてしまいました。小さいマシンってなんか惹かれますよね…

閉じた状態だと、手に触れる部分はすべてアルミ素材でひんやりしています。

筐体はアルミニウムなので指紋が目立ちにくい素材。ロゴや文字がない無個性さが逆に個性的。

悪くいえば地味ですが、超シンプルな見た目が気に入りました。

管理人

ロゴなしとか大手メーカーでは絶対実現できないだろうな…

背面は四隅にゴム足。少し内部が透けてみえてます。

ちょっとシルバーっぽく見える写真ですが、実際は天板と同じようなグレーです。

またヒンジ周りは丸みがかっていて、指を下に滑り込めやすいので、片手でも本体を持ち上げられます。

ヒンジは色味が少し違いますが、ゴムでなくアルミ。

変形・スタイル

「2in1」タイプのノートPCなので変形可能です。

ディスプレイ側をべったり地面に倒せます。

テント型。設置スペースが限られた状態でも置けそうです。

スタンド型。キーボードが地面に接する状態になります。

スタンド型は自前のキーボード・マウスを繋げれば、デスクトップマシンみたいに使えます。

カラーバリエーション

カラーは残念ながら1色だけ、グレーのみです。

ただカラバリを充実させるとコストに跳ね返るでしょうから問題ないでしょう。

付属品

軽く開封の様子を紹介します。

片手でも持てるサイズ・重さの箱が到着。

ビニールでパッケージされた箱で、へこみ・傷は一切なかったです。

箱裏には主要スペックが記載されてました。

日本だと12GB・512GB構成しか選べませんが、海外ではカスタマイズできるのかもしれませんね。

バッテリーが入ったミニ段ボールと取り出します。

箱を覗くと小さい穴があるので、指を突っ込んで引き出します。

柔らかい緩衝材の間に、不織布にくるまれた本体が見えてきます。

同梱されているモノは3つだけ。本体、バッテリー、説明書です。

ACアダプターは手のひらに収まるサイズ、USB-C端子で本体に繋ぎます(45W給電)

サイズ

横幅244.0 mm
奥行166.4 mm
高さ17.2 mm
本体のみ・メーカー公称値を引用

CHUWI MiniBook Xのサイズは横244mm・奥行166mm・高さ17mmほど。

厚さは普通ですね。ただ筐体が丸い加工をされているので手に取りやすいです。

右は13インチのMacbookPro

手持ちの13インチMacbookProと比較。

バッグに入れられる13インチと比べて二回りくらい小さいのが分かりますね。

B5のノートよりも若干小さい小型ボディはなんだか所有欲を満たしてくれます。

重量

PC本体928 g
電源アダプタ121 g
本体+電源アダプタ1,049 g
実測値を記載

公式情報だと918gですが、実測値は928でした。

10インチならかなり軽いのかなと思いきや、普通のモバイルPC並みの重さはあります。

電源アダプターと一緒だとちょうど1kg。まあ小さくて扱いやすいから携帯性は及第点ではないでしょうか。

各部位をレビュー|MiniBook X

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ディスプレイ(モニター)

画面サイズ10.51インチ
解像度1920×1200
アスペクト比16:10
パネルIPS
光沢/非光沢光沢あり
色域sRGB:89%(実測値)
リフレッシュレート60Hz
画面タッチ対応

ディスプレイ上部のカメラがある部分のベゼルは9㎜。

公式サイトや通販サイトの画像だとかなりベゼルが薄く見えますが加工されているようです。

横のベゼルは8.4mm。

野暮ったさを感じるほどの太さではないので気になりませんでした。

画面サイズ・解像度

画面サイズは10.51インチ。解像度は1920×1200と十分過ぎるスペックです。

デフォルトでは150%にスケーリングされていたのですが、それでちょうどいいくらいでした。

パネル・光沢

パネルはIPS液晶のみ。表面処理はグレア(光沢あり)なのでディスプレイの前にあるモノがガッツリと映り込みます。

色域(色の表現力)

実際にキャリブレーションツールで測定してみました。

色空間の規格カバー
sRGB89%

公式サイトにはsRGB 100%との記載がありますが、僕の実測結果では89%でした。

ただパッと見た感じはの発色は全く不自然さはなく十分綺麗、滲みやドット抜けもなく満足しています。

画面タッチ

タブレットモードにも変形できるだけあって画面タッチ対応。

ただスタイラスペンには非対応です。

Webカメラ

ディスプレイ上部にはカメラ搭載。物理的にフタをするシャッターはありません。

キーボード・タッチパッド

キーの数78キー
テンキーなし
キー配列日本語
キーピッチ約17mm
バックライトあり(2段階)

キー配列・形状

10インチ以下の小型ノートの泣き所となりやすいキーボードをチェックしてみます。

モデルチェンジ後から、日本語配列のみとなりました。

フルサイズのキーボードから全体的に小さくなっていて、Enterキーも同様に小さめですが、思ったよるタイプミスは起きませんでした。

上下左右の矢印キーは、上下が小さくてセットになっているタイプ。

BackspaceはEnterよりも小さいですが、13インチのノートPCと同等レベルなので全然気になりません。すぐ上にDeleteがあるのは個人的に嬉しい。

Fnキーおよびセットになっている特殊キーの機能を一覧にしました。

F1
画面出力の管理
F2
ミュート
F3
音量ダウン
F4
音量アップ
F5
キーボードのバックライト切替
F6
輝度ダウン
F7
輝度アップ
F8
後ろに戻って再生
F9
先に進んで再生
F10
Pauseキー
F11
Insertキー
F12
Print Screen

スペースキーの左側はこんな感じ。特にクセがない素直な配列でひと安心。

キーピッチ・ストローク

キーの中心同士の距離(キーピッチ)は1.7mmほど、フルサイズのキーボードは1.9mmなので窮屈です。

フルサイズのキーボード(Nuphy Air75)と比較

通常のキーボードと比較しました(Qキーを縦方向に揃えた状態)。

こうして比べると、ギュッとコンパクトにキーが敷き詰められているのが分かります。

キータイプした感想

コンパクトな筐体の一方で、キーの沈む深さ(ストローク)は結構深め

キーの押下感はやや重めなのでしっかりタイピングをしている感じがして個人的には好みです。

キーピッチが狭いのでたまーにタイプミスが起きますね。長文入力には向きませんが結構気に入りました。

バックライト対応

FnF5を同時に押すとバックライトが反応。

「無灯⇒点灯⇒もっと明るく点灯」の3段階があり、押す度に切り替わります。

タッチパッド

タッチパッドは82mmでSpaceキーと同じくらいの横幅。

いい意味でビックリしたのがタッチパッドのクリック感で、スカスカな頼りない感触はなく、ポクポクとした安定したクリック感が得られます。

機能的には一般的なタッチパッドと同じですが、頑丈さを感じるレスポンスが好印象でした

インタフェース(入出力端子)

USB
Type-A端子
なし
USB
Type-C端子
充電/画面出力
充電
その他端子イヤホン端子
光学ドライブなし

右側面のインタフェース

本体の右側面は、電源ボタン・USB-C端子×2つ。

電源アダプターをさして充電できるのは右側のUSB-C端子だけなので注意

左側面のインタフェース

左側はイヤホン端子のみ。その横は排熱口です。

有線LANポートやSDカードリーダーはないので、必要に応じてUSB-C端子向けのメディアハブで拡張しましょう。

通信・Bluetooth

Bluetoothバージョン:5.2
Wi-Fiバージョン:6
有線LANなし
SIM通信なし

有線LANポートとSIMカードスロットはありません。

性能のレビュー|MiniBook X

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CPUはCeleronですが、結構サクサク動作します。

疑似的に負荷をかけて性能を測るベンチマークソフト(PCmark10)を使って検証しました。ざっくり結論だけいえば、

・小型サブPCとしては十分な性能
・YouTube+ネット閲覧くらいは余裕
・クリエイティブな作業は無理

詳細を知りたい方は結果をチェックください。

オフィス作業・ビデオ会議

Officeソフト使用時の快適さ

項目測定結果
(4100点は欲しい)

表計算ソフト
3,096

テキスト編集ソフト
3,855

オフィス系ソフトは推奨スコアである4100には届かない結果。

サクサクとはいきませんが、体感的にはストレスはそこまで感じずに扱えるので小型サブPCとしてはギリギリ合格だと思います。

一般的なPC使用時の快適さ

項目測定結果
(4500点は欲しい)

アプリ起動速度
6,583

Web会議
5,782

ネットサーフィン
5,414

パソコン使用時の基本的な各種動作については推奨スコアをクリアしてますね。基本的なPC利用は全く問題ありません。

クリエイティブな作業

項目測定結果
(3450点は欲しい)

画像編集
2,603

動画編集
2,396

3Dモデリング
1,592

流石にクリエイティブな動作はダメ、ペイントでの編集程度なら問題ないですが。

これら作業はもう少し高スペックなマシンで行いましょう。

CHUWI MiniBook Xレビュー|まとめ

CHUWI MiniBook X
総合評価
( 4.1 )
メリット
  • 5万円と思えない性能・質感の良さ
  • Celeronだけどモッサリ感はない
  • キー・タッチパッドがしっかりしてる
  • 筐体のガタつき無し・つくりがいい
  • 十分な解像度・良い発色のディスプレイ
  • ロゴ等がないシンプルな筐体デザイン
デメリット
  • 決してオシャレではない (地味&無難)
  • 端子が右側だけ・USB-A端子が無い
  • キーボードは当然ながら少し窮屈
  • 900g超なのでメッチャ軽い訳ではない
  • 英語キーボードが選べない
  • 公式製品画像は盛ってる(ベゼルの薄さ)

思いつくデメリットを挙げたので、これらが許容できそうな人は検討してみてください。

総じてよくできたマシンだなという印象で、改めて5万円は驚きですね。性能や筐体のつくりの良さを考えると安いです。

管理人

日本のメーカーが作ったら10万はするでしょう…

(中国メーカー製だと珍しくないですが)公式サイト・ストアの情報が間違っていたり・古いので、そういう製品に抵抗がある方は見送った方がいいでしょうね。

ただ補って余りある安さで「とりあえず買ってみるか!」と思わせてくれる魅力的な価格です。

小型サブPC検討中の方の参考になれば幸いです。

以上、MiniBook Xのレビューでした。

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