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レビュー|GrowSpica Pro(ホワイト):値段・機能・質感のバランスが良いワークチェア【グロウスピカ】
- EliteとBaseグレード追加
- Liteグレード廃止
- 改良版アームレストをレビュー
価格 | 6.9万円ほど |
全体サイズ | 幅518×奥行670× 高さ1080~1328mm |
座面の高さ | 465 ~ 580mm |
重さ | 22kg (本体のみ) |
耐荷重 | 135 kg |
カラー | ブラック or ホワイト |
メーカー | Rasical Japan |
こんな人にオススメ
・いいイスが欲しいけど10万は出せない
・色んな部位の位置・角度を調節したい
・背筋を伸ばし正しい姿勢で作業したい
こんな人には微妙かも
・頻繁に各部位の位置・角度調節をしたい
・オシャレで高級感のあるイスが欲しい
・柔らかいクッションの座面が好き
高機能オフィスチェアGrowSpica Pro (グロウスピカ プロ) をレビュー用に提供いただきました。
ネット上で高コスパ!と連呼されている本製品、検討中の方の参考になるよう、デメリット・気になる点もがっつりチェックします。
過去にエルゴヒューマンを数か月ほど使用、今はオカムラ コーラルを使ってます
高級チェアは10万円オーバーが当たり前ですが、GrowSpica Proは同等機能を備えつつ6万円台という期待の新星です。
1カ月程みっちり使った感想は「コスパすご…でも全員にオススメはできない!」です。
ぜひ詳細をチェックしてみてください。
GrowSpica Proの概要
外観・質感
GrowSpicaのカラー、初期はブラックだけでしたが、今回レビューするホワイトが後追いでリリースされました。
真っ白というよりグレー寄りの白ですね。あとメッシュ素材にやや光沢があるので、シルバーと言われてもしっくりくる清潔感のあるカラーです。
デスク周りを白基調で統一したい方には、ホワイトカラー追加はナイスです。
ホワイトなのは肌に触れるメッシュ部分だけ。背面はプラスチック素材が多いので、黒が多めな印象になりますね。
ランバーサポートと呼ばれる腰を支えるためのパーツが独立しているのが特徴的。
腰周りのボディは曲線的で、エルゴノミクス!という感じがします。
ヘッドレストは高さ・角度ともに調整できる嬉しい仕様。
高価なチェアでもヘッドレストの高さは固定という残念仕様なのがたまにあるんですよね。GrowSpicaは調整できるので長身の人にもマッチします。
ヘッドレストの後ろにあるハンガーは取り外し可能。上着以外にもひざ掛け毛布とかを掛けたりできそう。
座面下にフットレストが収納できます。使う時は引き出して先端をクルンと回転させて展開します。
僕は177㎝ですが、足を思いっきり延ばせました。
座面右側にある金属レバーで座面と背もたれの調節が可能、レバー1本に操作系が集約されていて非常に分かりやすいです。
座面を真下から見るとこんな感じ。左右から生えているアームレストは根元のネジがむき出しなので外せます。
サイズ
GrowSpicaに限らず多機能なオフィスチェアは大きいです。
家が大きくてもドアが大きいとは限らないので、設置する部屋で組み立てた方がいいです。
気になったのがアームレストがやや高めである点。寸法図によると最低位置で64.4cmとなってますが、実測したところ66㎝ほど。
僕が普段使っているオカムラのイスは61㎝だったので結構高い方だと思います。
アームレストの使い心地は全然問題ないんですが、デスクの高さ次第では、天板下にイスが収まらない可能性があるので必ずチェックしましょう。
グレードによる機能・価格の違い
今回レビューしたグレードはProですが、他にもあります。
各グレードの機能を比較してみます。
グレード | Elite | Pro | Base |
---|---|---|---|
イメージ | |||
腰背の分離 腰の前後調整 静音キャスター ハンガー 背面高さ調整 座面調整 | 全グレードで標準装備 | ||
カラー展開 | ブラック ホワイト ピュアホワイト | ブラック ホワイト | ブラック ライトグレー |
1レバー操作 | |||
キャスター | 65mm | 65mm | 60mm |
メッシュ | 韓国製 | 韓国製 | 中国製 |
アームレスト | 高さ59.4cm〜 | 高さ64.4cm〜 | 高さ61.9cm〜 |
フットレスト | オプション | ||
素材 | アルミ合金 | ナイロン | ナイロン |
リクライニング | 4段階 | 4段階 | 3段階 |
重量 | 23.58kg | 22kg | 19.2kg |
価格 | ¥79,800~ | ¥69,825 | ¥44,800 |
製品ページ | 公式 | 公式 | 公式 |
色々な部位の調節機構は一番下のBaseグレードでも可能です。
付属品・組み立て方
箱ごと運ぶのは大変ですが、組み立ては女性一人でも問題ありません。
日本のメーカーなので当然説明書は日本語、必要な工具を別途準備する必要もナシ。
箱から取り出した様子。丁寧に全パーツが個別に包装されてます。
GrowSpica Proの調節機能・装備
高価なオフィスチェアに欠かせないのが各部位の調節機能。
GrowSpica Proは6か所の位置・角度調節が可能、それぞれ詳細を紹介します。
- ヘッドレスト
- バックレスト(背もたれ)
- ランバーサポート(腰当て)
- 座面
- アームレスト(肘置き)
- フットレスト
それぞれの可動域を以降で紹介します。
ヘッドレスト
高さ
大柄な人は必須な調整機能ですね。ヘッドレスト自体がグイっと持ち上がります、調整幅は6.5cm。
僕は身長が177㎝、だらっと後傾姿勢になるのが好きなので、ヘッドレストは後頭部をがっちりサポートして欲しいんですよね。
なので、どんなに高級なイスでもヘッドレストの高さ・向き調節ができないイスは論外なんですが、GrowSpica Proはバッチリ。
角度
ヘッドレストの角度、座ったまま片手を後ろに回してサクッと変えられます。
可動範囲は38度、誰でもベスポジが見つけられると思います。
バックレスト(背もたれ)
高さ
背もたれはランバーサポートと一緒に上下します。
高さの幅は7cm(5mm×14段階)、一番上まで上げないと下げられないので微調整が難しいですが、頻繁に変える部位ではないので問題ないと思います。
傾き(リクライニング)
リクライニングは最大135°、傾いた状態での固定は4段階です。
普段使ってるオカムラのコーラルは113°までなんですが、20°の違いは大きいですね。
GrowSpica Proはしっかり仮眠できる、って感じの角度まで傾いてくれます。
リクライニングテンション(反発の強さ)
背もたれをリクライニングする時の反発度合いを変えられるノブ、正直あまり効果を感じられませんでした。
+方向にMAXまで回しても軽くリクライニングできて、ちょっと変わったかな…?という感じ。
自分で後傾する力とイスの反発力がちょうど釣り合った状態にはできませんでした。
ランバーサポート(腰当て)
前後の位置
ランバーサポートは手で押し引きすれば前後可能(可動範囲は2.5cm)、背もたれと分離しているので独自に調整できます。
角度は調整できませんが、体重を掛けると自然にグイっと動きます。
以前エルゴヒューマンプロを使っていて、張り出したランバーサポートの主張が強烈で苦手だったんですが、GrowSpicaは後ろに調整できるのでややマイルドです。
ランバーサポートが張り出す系のイスに座ったことがない方は、試座をオススメします
座面
高さ
座面というかイス全体がグイっと上下。座面の最低高は46.5㎝なので小柄な方でも大丈夫だと思います。
前後の位置
レバーを前に倒した状態にすると座面が前後に動かせます、調整可能な範囲は6cm(12mm×5段階)。
アームレスト(肘置き)
高さ
アームレストの高さ調整の幅は8.5cmです。
背もたれと同じく、一番上まで上げ切らないと下げられない仕様なのは残念。
- 上下調整は、肘置き裏面のボタンでいつでも上下調整できるようになりました
- 肘置きの素材が変更され、少し柔らかくなった&サラサラした感触になりました
素肌で触れた時、引っかかる感じが無くなってGoodです
アームレスト裏面にボタンが配置され、押した状態であれば自由に上下調節が可能になりました。
新しいアームレストと旧アームレスト、それぞれ取り付けた状態をみてみます。
新旧で大きさはほぼ同じなので、単純に快適になってます。
前後×左右×角度
アームレスト先端のパッドは3方向に調整できます。
左右方向の可動範囲は2.5cmです。
外側に18度、内側に20度調整できます。
前後方向の可動範囲は5.5cm。
前後×左右×角度の調節は互いに干渉しないのでアームパッド位置の置き場所は自由自在、ベスポジを見つけやすいです。
フットレスト(足置き)
前後位置&角度
フットレストは前後の位置に加え、足置き部分は角度を細かく調整できます。
足置きの角度もアームレスト同様、一番上まで上げないと下がらないタイプです。
GrowSpica Proの良いところ
特にGrowSpica Proの良さだと感じたポイント5つを紹介します。
- 調節できる部位多い⇒ベスポジにしやすい
- 値段に対して装備・機能が充実してる
- 調節レバー1本だけなので操作しやすい
- 背筋が伸びた姿勢でデスクに向かえる
- ガッツリ休憩する体勢がとれる
調節できる部位多い⇒ベスポジにしやすい
体型・用途・好みに応じて各部位を調節できるのは高機能チェアのマスト条件といえるでしょう。
GrowSpica Proは6か所のパーツの位置・角度調節が可能でフットレスト付きと文句なし。
値段に対して装備・機能が充実してる
上から下まで部位調節が可能で6万円台、類を見ない充実っぷりです。
有名どころのライバルはエルゴヒューマンプロですが、あちらは倍近い価格になりますからね…
調節レバー1本だけなので操作しやすい
右側に生えているレバー1本で座面の高さ・前後位置とリクライニング調節できるのは感心しました。
(普段使っているオカムラ コーラルは左右合計4つもレバー付いてます…)
背筋が伸びた姿勢でデスクに向かえる
デスクに向かう際、GrowSpica Proは体を起こして使う姿勢を想定しているようです。
ランバーサポートが特徴的なイスなので、ピシッと上半身を直角or前傾させた状態で作業に集中できます。
ガッツリ休憩する体勢がとれる
前述の通り、前傾気味な作業姿勢が適していますが、135度のリクライニングやフットレストを活かしてガッツリ休憩できる良さがあります。
身長177㎝の僕ですが、縦・横どちらにも余裕をもって体を預けることができました。
作業と休憩でメリハリをつけられるのはメリットですね。
GrowSpica Proの微妙なところ
優れた機能性をもつGrowSpica Proですが、気になるポイントが5つありました。
逆に言えば、これらが許容できる方は即買い推奨です。
- 一部パーツ調節が固い・微調整が難しい
- アームレストの最低位置が高め
- メッシュ硬めでフワフワではない
- リクライニング反発力が(最大でも)弱め
- 質感にチープさを感じる部位がある
一部パーツ調節が固い・微調整が難しい
色んな部位調節ができる一方で、少し気になりました。
背もたれの高さ調節は、最上位置まで上げないと下げられない仕様です。
あとヘッドレストの上下方向に動かす時は両手を使う必要がある程度には固いです。
一度ベスポジを見つければ気にならないポイントかもしれませんが、10万円超のライバルからは劣るポイント。
アームレストの最低位置が高め
普段使っているイスと比べるとアームレスト位置が66㎝と高めでした。
低めのデスクを使っている場は合、天板下にイスを収納できない可能性があります。使ってない時にデスクに収まらないと結構ジャマなんですよね。
僕のデスクにはギリギリ収まったんですが、そのままリクライニングするとアームレストが1㎝ほど持ち上がって天板と干渉してしまいました。
天板下に十分な高さがあれば問題ありませんが、意外な盲点でした。
メッシュ硬めでフワフワではない
メッシュは手で強く押すとバイーンと弾力を感じる素材でやや硬め。
ずっと使っていれば馴染む思いますが、フカフカ系のイスでない点はチェックしておきましょう。
リクライニング反発力が(最大でも)弱め
リクライニングの押し返す力を調整するノは、MAXにしても後ろに体重を掛けるとスーッと後傾しました。
後ろにもたれる力とイスの押し返しが釣り合う感じが好きな僕としては、少し物足りない部分でした。
質感にチープさを感じる部位がある
粗探しをしたいワケではないんですが、よくよく見ると処理が粗い部分がありました。
あと背面から見るとプラスチック多めで角ばった印象を受けます、イスの見た目に高級感を求める人には向かないと思います。
まとめ:GrowSpica Proレビュー
- 調節できる部位が多くてベスポジにしやすい
- コスパお化け(値段に対して装備・調節部位が多い)
- 位置・角度調節はレバー1本に集約され分かりやすい
- ビシッと背筋が伸びた姿勢でデスクに向かえる
- 足置き+深めのリクライニングでガッツリ休憩できる
- 一部パーツ調節に力が要る・微調整が難しい
- アームレストの最低位置が高め
- メッシュ硬めでフワフワ好きに向かない
- リクライニング反発力が(最大でも)弱め
- 質感にチープさを感じる部分がある
デメリットに納得できれば即購入でOK
「高機能×低価格なワークチェア」を実現したGrowSpica Pro。
高コスパという評価だけ目立ちがちですが、質感・調整の快適さは高級チェアに劣ります。ただ多少の高級感・実用性は犠牲にしつつ低価格で手に入る高機能チェアです。
体型に合わせて各パーツを調整できて、フットレストとハンガー搭載で6万円台は驚異ですね。
紹介したデメリットに納得できる方は間違いなく”買い”、なぜならデメリットを全て解消しようとすると大幅に価格が上がるはずだから。
エルゴヒューマンプロのような(10万円超の)高級チェアも検討している方は、妥協できる/できないポイントを整理して、多いに悩みましょう。
価格・機能・質感のバランスが良いワークチェアです
以上、GrowSpica Proのレビューでした。
こんな人にオススメ
・いいイスが欲しいけど10万は出せない
・色んな部位の位置・角度を調節したい
・背筋を伸ばした姿勢でデスクに向かいたい
・脚を伸ばして仮眠がしたい
こんな人には微妙かも
・各部位の位置・角度調節を”頻繁”に行う
・オシャレで高級感のあるイスが欲しい
・柔らかいクッションの座面が好き
・後傾姿勢で作業がしたい
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